「病院」を、「リハビリテーション・リゾート」へ。
「病院」にいることを忘れてほしい。
脳卒中などの脳疾患で倒れた患者さんは、思いもかけない病に倒れた強い衝撃を受けています。大きな不安に襲われ、時には生きる気力さえ失っているのです。そんな心身ともに深く傷ついている患者さんにとって、「病院」は、理想的な環境といえるでしょうか?
無機質で、冷たく、効率を優先した空間で、プライバシーも守られず、日常生活を制約された状態では心は癒されません。生きる希望を見つけることも難しいはずです。心安らぐ豊かで穏やかな環境で、心身ともにリラックスしてほしい。だから千里リハビリテーション病院は「病院」でありながら、日本で初めての「リハビリテーション・リゾート」の実現を目指したのです。
「リゾートホテル」のような心地よさを。
機能的なベッドで眠り、目覚め、シンプルで上質なインテリアから、照明、タオルなどのアメニティまですべてに心配りの行き届いた快適な部屋で時を過ごし、時にはウッドデッキに出て風に吹かれ、水や緑にあふれる庭園をゆったりと散歩したり、マッサージトリートメントに身をゆだねたり・・・。
心癒されるリゾートホテルに滞在しているような心地よさのなかで、自分が大切にもてなされていることを、自分に贅沢なもてなしをうけるだけの価値があることを、感じとってもらうことができれば、患者さんの意識は自ずと変わっていくはずです。少しずつ前を見て、生きよう、生きていこう、と思ってもらいたい。
言葉で励ますよりも、実際に感じとれる心地よさを提供することが、患者さんが新たな人生を歩み出すために、今始めなければならない「リハビリテーション」への大きな力になる、励ましになると考えているのです。
「病院」にないものが、ここには沢山あります。
千里リハビリテーション病院には、薪をくべる本物の暖炉や、魚たちがゆったりと泳ぐ大きな水槽があります。患者さんの役に立つ本を一冊ずつ選んだライブラリーがあり、アロマセラピーが受けられる専用のサロンもあります。医師、看護師、スタッフも白衣とはまったく違う素敵なユニフォームを着ています。
それらは、いままでの「病院」では不必要とされたものばかりです。それらを用意することすら、考えられたこともなかったはずです。でも「リハビリテーション・リゾート」には、なくてはならないものばかり。病院という常識では無駄と判断されてしまうものが、そこにあることで生まれる空間としての豊かさが、さりげなく患者さんの心を癒し、そこで行われるリハビリテーションに有形無形の効果を生み出してくれるのです。
「リハビリテーション・リゾート」という新たな発想で「病院」そのものを変えることが、「リハビリテーション」の現実をも変えていくことに繋がる。その大きな可能性を、強く、はっきりと実感しています。
<主な参加スタッフ>
幅允孝
ライブラリーディレクション
BACH(バッハ)代表 / ブックディレクター
病院ですが、病気の本は1冊も置きません。
ライブラリー 書籍一覧
つかう本 (監修: 幅 允孝・千里リハビリテーション病院)





