「DISSIMILAR」(=対比)シリーズのコンセプトは、偶然と必然、動と静、一瞬と永遠、大胆と繊細、混沌と静寂、曖昧と明快、過去と未来、伝統と革新など、さまざまな相反する要素が内包されています。流動的なエネルギーや形を持たない力が、佐藤可士和を通して放たれる筆の勢いによって、時間を切り取られたように一瞬で紙や磁器などさまざまなメディアに定着され永遠のイメージとなります。筆は紙や磁器などに決して触れず、動力と重力によって描かれるこの作品は、言わば筆跡のないドローイングであり、目に見えない自然の力が鮮やかに可視化された作品です。有田焼創業400周年記念事業「ARITA400 Project」として2016年にパリで発表された一連の作品は世界的にも高い評価を得ています。